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マイブームの古典調律

古典調律

ピアノとは縁のないチェンバロとかの専門家が使用する調律なんですが、

最近はお客様と話し合って施しています。

お客様も違和感を感じ、平均率(現代の調律)に戻したこともありますが、

そこでまた古典調律の良さにお客様も気づかれたこともあります。

情緒のある響きとか、演奏する曲の作曲年代に合わせてとか、

そんな高尚な、インテリチックな理由で施しているのではございません。


理由は倍音です

最新型のピアノには倍音を増幅させる装置が付いています。

理由はより華やかに、そして音を伸ばすのが目的ですが、

本来のそのピアノにふさわしい器以上に無理していると実感しています。

悲鳴のようにうるさい音色とか、強弱で音量は変わっても全く音色が変わらないとか、

それでも音量や華やかさを求めるのは、分かりやすい性能と、

ピアノの歴史そのものが大きな音を出すことへの挑戦だったからだと思います。


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ピアニッシモを忘れていないか


共鳴も余すことなく音の伸びに変える、

平均率(現代の調律)も全ての調の響きが同じと言うことは、

一つの鍵盤の音を出しても、88鍵すべてにエネルギを散らせるということです。

ボディーは少しでも鳴ろうとしますが、1鍵のエネルギーは全体に散ります。

よって、スカスカな身の詰まっていない音色と表現力になります。

大きな音のする、浅い音です。


音の立ち上がりも変えられる

平均率(現代の調律)では弦が響くので、シャーンと金属の音が先に来て、

響板などの木の温かい音が後に来ます。

古典調律を施すと、共鳴が少し収まりますので、

シャーンという金属音は少しおとなしくなり、木の音も少しですが感じることができます。

これは、ピアノの構造から考え直さないといけない所を、好みにより簡単に変化させられる可能性があります。

針入れ、タッチの調整でピアノの音色を変えるのに加えて、

古典調律はボディの響きもコントロールできるのです。


全ての人にはお勧めできません

よそと調律が違う、これは大きな問題です。

よってある程度の認識と覚悟が要ります。

調律なので、戻すのは簡単ですが。

神経質な耳の敏感な方にお勧めできます。


マイブーム

お客様と、良い響き、弾きやすいピアノを模索しております。







2021年あけましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます



去年は個人の力ではどうにもならないことが起こり、

焦っても仕方なく、気楽に構えて自転車を漕ぐことに励んで参りました。



ピアノの技術的なことに関しては、

心境の変化がございまして、自分をひたすら殺すことに専念してまいりました。

たかが自分の考えなど大したことはなく、

ただただ、ピアノが喜んでくれることをする。

そうすれば、想像を超えてピアノが喜んでいい音になる。

技術はその一つの方法でしかありません。

また、どんなピアノにも長所があり、そこを認めてあげる。

そうすれば短所は目立たなくなる・・・

抽象的な言葉ですが、大きな変化がございました。


もう50歳になってしまいました。

慌てても仕方なく、

想像とも違う自分になり、

仕事も想像とは違うものとなってきています。

所詮、私自身の想像など現実と違って当たり前です。

名誉も名声も評判も信頼も・・・ピアノを前にすれば役に立ちません。

どうなるかは、その都度対峙して結果が出る それだけです。





また、お客様の反応、

ピアノを良くして喜んでいただけるなら、そんな簡単なことはありません。

良くしてもお客様が慣れなければ前の方が良く、

悪いコンデションで馴染まれていましたら、

それもそれでご使用の方法です。

真のお客様のご要望にお応えしなくてはなりません。

私のお客様へのピアノの押し付けであってはならないのです。

ただ、ピアノが傷める、そうでないかはご意見させていただいてもいいかもしれません。

それも、良い音をさせることと、永く使うことは同義語ではなく。

難しいところです。


まだまだ私は未熟者と痛感しておりますが、

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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ベートーベンが自然に聞こえました。

自転車で東京を目指したのですが、

その目的の一つが技術者の山口さん田中先生にお会いすることでした。

本来、ピアノに携わる人は、

理工大学を卒業できる頭と、伝統技術を継承できる手先、ピアニストにもついて行ける感性

その3つが備わっていないと本当の仕事はできません。

そんな方は50年に一人の逸材だと思います。


僕は当てはまる訳も無く、かろうじて感性だけがついて行ける程度です。

腕も無いのに音に事を語るな、そう言われたことは何回もあります。

反対に、なんでこんなに手を尽くして良い音がしないピアノなんだと思ったこともあります。

ですから、音を知っていて、理論立てして、手先で実践しなくてはなりません。


130年も前なら、最先端の産業がピアノだったので、素晴らしい人材がピアノを作っていたのでしょう。

今は、人工知能だの宇宙産業なのでしょうか?


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ああ、もう理解さえできませんが、生理的に受け付けるデザインです。

クジラの背のこぶのようなおおらかな、自然と温かみを感じます。

音の発生と放出、経路をたどっていくとこうなるみたいです。


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チェンバロを再生するのではなく、

チェンバロが自然な音の発生をする楽器として選ばれただけです。

バイオリンでもウクレレでもいいのです。

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ブツブツ切れるベートーベンの音、

音楽を越え哲学してるんだから、音の装飾なんていらない。

もっとコアな物、だから感情をこめてガンガン叩く。

そんな印象だったのですが、山口さんの仕上げたブリュートナーバードゲージで弾くと・・・

ブツブツ切れません、ちゃんとと音楽として歌っています。

ショパンだとおかずがうるさくてケバケバしくなります。




当時の楽器で演奏すればいいのか?

忠実にメンテナンスされ、または再生されて、良いと思ったことはありません。

ミイラみたいに干からびた音ばかり、全く違うんです。

知性と理論、手先だけで、感性がついてこないケースです。

ですから、理工大学を卒業できる頭と、伝統技術を継承できる手先、

ピアニストにもついて行ける感性が必要なんです。





山口さんも田中先生もメジャーにはならず、

ひっそりと生きて、歴史に埋もれて行くでしょう。

しかし、取り巻く仲間、演奏家と仲良く目的を果たして下さい。

誰の為でもなく、名誉の為でもなく、音、音楽の為ですから。


大手メーカーさん、基礎研究されていますか、

こんなブログは見ていないでしょうが、一見の価値はありますよ。

話が合わないかなぁきっと。






東京への自転車チャレンジは断念に終わりました。

長い時間、仕事を離れ、ご迷惑をおかけいたしました。

お詫び申し上げます、また、応援して下さった方には感謝いたします。


東京への自転車チャレンジは、神奈川県藤沢市で断念いたしました。

国道一号線のバイパス化自転車乗り入れ禁止による、綿密な道路の下調べが必要なこと、

やはり、体つくりがまだできていなかったことがあります。


ただ、貴重な経験と、まだまだやれば出来る気持ちが湧いてきました。

これからの仕事にもプラスになると思います。


これからもよろしくお願いいたします。


ヤマハ発動機ですが、ヤマハと記念撮影
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雨あがりで富士山は見えませんでした。
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箱根はとんでもなかったです、まだまだ体つくりが出来ていませんでした。
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小田原に入りました。
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残念ながら神奈川県藤沢で断念いたしました。
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帰りの新幹線で苦労した道のりもあっという間
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分解したので、自転車屋さんにて念のため整備をお願いいたしました。
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11月23日より11月29日まで電話、メール対応ができません。

久しぶりの投稿となります。

この度、23日より自転車で東京まで旅行致します。

11月23日より11月29日まで電話、メール対応ができません。

大変お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

50歳も、もうすぐという年齢で、このまま気力も体力も衰えては、

いい仕事もできないと思いまして、自分に挑戦を致します。

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先日も浜松までは日帰りで行って参りました。

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この先、自転車が一生の趣味となりますよう、

頑張って参ります。

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勝手な都合を申しまして、申し訳ございません。

無事戻りましたら、仕事を一生懸命させていただきます!

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10.10.2011~
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Author:ノブ
こんにちは、ピアノの調律師の谷口です。ピアノの関する情報と、イタリア音楽など関するホームページを作っています。ぜひ立ち寄ってください。