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鉄骨について少しだけ考える

鉄骨を観察する視点ですが、音色です。

鉄骨は鳴ってはいけない、そう言われてきました。

なぜ鳴ってはいけないのか?その理由は聞いていません。

想像していたことは、鉄骨が鳴ると音の止まりが悪くなる。

鉄骨が鳴ると、ボディの振動を伝える場所が増えるので、

音が割れにくくなり、音色がまろやかになる。

確かめていようと、鉄骨へ振動を与えて助長させる実験を行いました。


音が出ない場合は、全画面にして音量を調節してください。

ヘッドフォンで注意深く聞かないとわからない程度ですが、

現物は体感できました。

また、音に敏感なお客様宅で検証もさせていただきました。

これから、どこの箇所が効果的に作用するなど、

勉強していかなくてはなりません。


ヤマハYU5

音の止まり方は別格で、流石ヤマハという感じです。

しかし音色が固く、特に高音域は耳を塞ぎたくなるほどうるさいです




ヤマハYU5鉄骨干渉後

鉄骨にあえて物を干渉させて振動の流れを作ってみました。

音の止まりが微妙に悪くなり、

高音域のうるさかった音色は、音の割れは低減しました。




カワイUS50

音の止まりが悪く、音が鳴った後モワーと残響音が残ります。




カワイUS50鉄骨干渉後

音が少しだけはっきりと、残響音も少しだけ低減されました。



実験をして、

ヤマハは鉄骨を振動させないように努めている。

音の止まり、切れは最高レベルだが、

ボディの振動させる部分が木部と鳴りの悪い鉄骨となるので、

振動の行き場を失い、音が割れる傾向になる。


カワイ

標準的な音の止まり方、残響音が残る。

金属的な音はヤマハほどではない。

鉄骨が振動しても、振動の流れを作ると音がはっきりして、

少し残響音が減る。


なぜヤマハは標準的な鉄骨の鳴りを止めて、音を止める傾向にしたのか?

日本の住宅は昔は和風建築が多く、お部屋の響きがほとんどありませんでした。

よってピアノの雑音、音の止まりなどのクレームが多かったのでしょう。

そしてクレームに対処するのはメーカーとして自然なことで、

このような鉄骨の作りになったと思われます。

しかし、現代の断熱された響きの鋭い家ではお部屋との相性は果たしてどうなのか?

音の止まり、雑音は昔ほどは気にならない反面、

カワイのまろやかな普通の鉄骨の方が相性はいいかもしれないと感じました。




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調律師の方に、鍵盤を削っている調律師がいる件について

鍵盤を削っている調律師がいる件について。

それは僕のことです

新しく担当された調律師の方、お客様にご不安があるかと思いますので、

なぜ、鍵盤を削ったかをご説明させていただきます。

最初は木口の下側の角まで落としていましたが、

今は木口を落としていません、そしてある方からご忠告がありましたので、

よっぽどのことが無い限り止めようと思います。


なぜ、鍵盤の下側の角を鉋掛けしたのか?

まず、鍵盤のことを考えましたのでご説明させていただきます

鍵盤はピアノのサイズによって長さが違います。

しかし、スピネットピアノを除き太さはだいたい同じです。

よって鍵盤の強度と特性が長さによって変わることになります

鍵盤の短いピアノは剛性が高く、しなりませんが鍵盤の長いピアノは剛性が弱くしなります

ちょうど良いバランスはグランドの3型より少し上、6型ですとしなりが強いです。

しならない鍵盤は剛性が高く、

固い、音の立ち上がりが早い音が出て、

衝撃が指にダイレクトに伝わり骨に響くような痛さがあります。


しなる鍵盤は剛性が弱く、指の力がロスされて、音色の変化に影響があります。

長い鍵盤は弾き心地が良く、タッチ自身のコントロール性は良いです。


メーカーによっても感触が違います。

ヤマハは軽く固い、鍵盤を外して叩いてみても固い振動が伝わります。

カワイは、ゴツイ感じがしてもっさりした感じがします。

以外にも鍵盤のみでもメーカーの個性が出ていると思います。


問題はグランドの3型以下のピアノ、アップライトピアノで、

ピアノ本体との相性があまり良くありません

アメリカ製のスピネットピアノは鍵盤が長いです。

弾くき心地が良い、音がまろやかだと思ったことはありませんか?

浅い固い音色がするスピネットピアノに、長いまろやかな鍵盤を与えてバランスを取りました

しかし、最近のピアノは住宅事情からピアノ自身の幅の狭い、鍵盤の短いピアノが主流です。

確かに現行のスピネットピアノは鍵盤を少し薄くしていますが間に合いません、

サイズ的に鍵盤の長さが短くなるなら、厚さもそれに見合って薄くなるべきです


では、太いままの鍵盤の弊害を考えてみます。

ピアニッシモが出にくくなります

そっと弾きたいのに、大きな音が出てしまう、大太鼓の撥で小太鼓を叩くような感じでしょうか?

フォルテで音が割れます

小太鼓に大太鼓の撥で強く叩いたような感じでしょうか?

手に来る衝撃が強すぎる

1台ピアノを調律し終わった時、指が痛くなること良くありませんか?

お客様は毎日、何年もそのピアノで弾き続けているのです。

連打性が落ちる

太くてゴツイ鍵盤がゴリゴリ動きます、細ければ連打性は上がります。

(スピネットがタッチが重い原因の一つ、もう一つは鍵盤の急な前後の角度)


しかし、鍵盤を長くすることはできません。

また、全てを均等に薄くすることもできません。

ですから、鍵盤の角を少し落とすことで指に長くなったと錯覚させるのです

竹刀がもし、面取りもしていない角材だったら素振りはしにくいと思います。

持つところが面取りしてあっても、衝撃、しなりで刺々しい物を振っている感触が残ります。

また、角を落とすと、棒の中心をイメージしやすくなります

芯の通った素振りは違います。太鼓のの撥でも、ドラムスティックでも同じです。

それらと同じように、鍵盤の裏側を面取りすると、

芯を感じるタッチでコントロールがしやすくなります

指に感じる衝撃も和らぎます

音色、連打性、音色の変化にプラスを確実に感じました。


では、鍵盤裏側の面取りでマイナス部分はと言いますと、

ピアノの個性がかなり変わるので、お客様が戸惑う

タッチの感じ方は現物、人、部屋によって変わる


指への衝撃が強くて本能的に強く弾きたくないと感じていた人は、

面取り後タッチが重く感じる

よく、ヤマハでタッチが軽いという人がいますが、重量自身ではなく、

(つんざくような硬い音色、衝撃の強い鍵盤でこれ以上弾きたくない、

と本能で感じる場合があります、その場合は鍵盤を押し下げることに否定的になりますので、

鍵盤が軽く感じます、面取りは効果的に作用します)


また、面取りをした場合、

鍵盤自身の重量がほんの少しかわるので、(前後バランスは変わらないのでダウンウェイトは同じ)

鍵盤の初動が軽くなり、タッチが軽くなると感じる人もいる

(カワイの初動の重い鍵盤にはかなり効果的)


鍵盤の恰好が変わり、不安をもたらす

指で、耳で感じることができない人もいます

後任の調律師の方は、最初の状態を知らないのでなおさらです

一応、勝手に削り出すのでなく、お客様にご説明させていただき、

一本削って、音色が良くなったのを確認していただいてから削っていました。

しかし、これからはもう行いません。

しかし、ハンマーを突く整音、タッチの調整の他に、

もう一つ効果のあるものを発見できたと最初は感動しました。

こんなことをしやがって!

尊い物を汚したような気分になったかもしれませんが、

できるピアノがあれば試していただきたいのがホンネです。

6型以上は効果が薄くなります。








ピアノの音色の変化を考える

ピアノの音色の変化を考える

何がピアノの理想の音なんだろうか?

奥が深いことですが、ここは簡単に平たく考えていきたいと思います。

いわゆる整音というやつですが、

難しく考えなくても、理想は簡単に見つけられます。

弾き手にとっても、聞く側にとっても基本は同じような気がします。

ピアノだけではありません、バイオリンも人の声も、オーディオも電話も基本は同じです。


小さい音はクリアではっきり聞こえて、

普通の音は柔らかく聞きやすく、

強い音の時はしっかり強い音がすること。




電話で小さな音がクリアに聞こえないと困りますね。


歌でも小さな声は、通ってぼやけずクリアなのが理想と思います。

オーディオもそうです。


中間の音量は生理的に受け付ける暖かい音、


金属的な音では耳が疲れますし、ぼやけた音でははっきり聞き取れません。



そして大きな音の時は強い音、


これは歌声、楽器やスピーカーなどが当てはまると思います。



しかし、ピアニッシモでクリアな音を中間の音量まで引っ張ると、音色は固めになり、

フォルテッシモで音は割れてしまいます。

中間の音量で暖かい音を作るとピアニッシモでぼやけ、フォルテで音がぐにゃり潰れます。



その相反する要素をどうまとめて行くかが、音色作りの難しさです。


実験の段階の域を出ませんが、


ピアニッシモでクリアで、中音は柔らかく、フォルテッシモで強い音が出る、

音色を作っています。


少し古いピアノで、止音装置のノイズ、弦の音の濁りなど、少しありますがアップロードしてみました。

これから技術を確立していこうと思います。














ピアノの倍音を考える2

ピアノの倍音を考える1に続きます。


大まかな、難しくなく簡単に説明させていただいています。

前回の説明は、簡単に言うと一つの音を鳴らしても全ての弦が反応している

最初の入力の音が1音だけだったということです。

また、調律が極度にバランスを取りますと、和音を鳴らして、

ぺダルを解放させても、解放させなくても響きはあまり変わりません

弦を押さえて止めていても、解放しても調律が合っていて、音同士の干渉が少なくなったら

響きはそんなに変わりません。

これが単音で発生する音が、全体の弦に支えられている事実です。

調律も音色を左右する大切なものです。


kiyouban.jpg



前置きが長くなりました、実践で考えます。

最近のお客様のピアノへのご指摘で、顕著なもの、

最近の家、マンションの断熱構造の家、反射の厳しいビニールの壁紙・・・

音も熱エネルギーなので、外に漏れず、突き刺すように音が反射します。


ピアノはより大きな音を出すために進化して、

反対に、住宅環境は音の反射が鋭い、大きな音に耐えられないものとなっています。


ピアノの音色が金属的でうるさい、音量が大きすぎる、表現力がない。

このようなご指摘を受けて、真っ先に調整するのは、ハンマーと内部メカニックです。

音色、音量の調整なら整音(ハンマーに針を刺して音色を調整すること)だろうということです。

表現力がないのも、指の力がハンマーに伝わるように調整をしたり、ハンマーに針を刺したり・・・


大切な作業です、しかしまだ足りないないような気もします

そこで、もう一つの方法として、弦の鳴りを簡単に調整してみようということを考えてみました。


音量が大きいと感じるのは、本来の出る音量より無理してピアノを鳴らしているからではないか?

表現力がないのも、同じく繊細さのない、真の太い弦がゴリゴリ振動しているからでは無いのか?

金属的な固い音もスルメのようにコシ無い弦が振動しているからではないのか?

製造から10年以内のピアノはまだいいんです、弦が柔らかいから・・・

問題はそのあとから始まります。

3に続きます。






ピアノの倍音を考える1

いつものように、個人の調律師の独り言です。

ふ~んで済ませてください。


ピアノの倍音を考える・・・

yamahau3.jpg

ピアノに張ってあるたくさんの弦を見て、不思議に思うこと・・・

ベース弦は1メートル以上あって、短い高音側の弦は10センチほど、

弦の長さも太さも違うのに、なぜ音量はいっしょなのだろうか?

人の声ほどのベース弦と、

蚊の鳴くほどの短い高音側の弦が、本当の音量ではないのだろうか?


考え方を変えてみる

230本のを、太鼓の革のようなもの(響板)に張り巡らせる

たたく力は一緒、長い低音弦も、短い高音側の弦も。

どこの弦をたたいても、太鼓の革のようなもの(響板)に叩く力は同じく伝わる

それと同時に、叩いていない230本の弦も影響を受けて振動する。

全ての弦が細めなら、小さな音から反応し始めるだろう。

全ての弦が太めなら、大きな音から反応して、より大きな音がするだろう。


よって、ある音程をハンマーで叩いても、他の弦と影響し合う

エネルギーの強い弦の太く長いい低音側より、高音側の方が影響されやすい

ピアノの音量、音色と弦の張り方は密接な関係がある。


次回は、実践的な考え方に続こうと思います。




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Author:ノブ
こんにちは、ピアノの調律師の谷口です。ピアノの関する情報と、イタリア音楽など関するホームページを作っています。ぜひ立ち寄ってください。

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